日本基督教団御殿場教会  United Church of Christ in Japan Gotenba church

私達は変えられます

説教

タイトル :「私達は変えられます
聖書   : 第1コリント15:5-58
年月日  : 2013-7-7 
種粒を土に蒔くと、種からは想像も出来ない美しい花が咲きます。同じように、
人の体も、今の体がそのまま復活の体になるのではなく、死んで、すべてを脱いだ
「ただの種粒」になります。でもこの種粒に神様が終わりの日にそれぞれに新しい体、
復活の体を与えてくださいます。「ただの種粒」を直訳すると「裸の種」です。
従って「すでに天に召された方々は、裸の種の状態で、神様の御手の中にあって、
もはや地上のエゴや憎しみなどを引きずることもなく、平安に保たれ、神様の愛
すっぽり包まれて生かされ、しかも終わりの日に『私は私だ』と言う固有性を失う
ことなく、1人1人が神様から、キリストと同じ復活の体をいただくのを安らかに
待っている」ということを、先月の礼拝でお話しました。
 今回も、今の体が、そのまま復活の体になるのではないことを念押しするために、
「肉と血は神の国を受け継ぐことはできず、朽ちるものが朽ちないものを受け継ぐ
ことは出来ません」と言っています(50節)。「血と肉」も「朽ちるもの」も「生身の
人間」を指すのでしょう。「生身の人間のまま、今の体のままでは、神の国や永遠の
命、復活の体を受け継げない」と言うことです。こうして何度も念押しするのは、
コリント教会の中に、「洗礼を受けた時に、霊の救いが完成して、復活も済ませた」
と主張する熱狂主義者がいたからです。洗礼の時に救いも復活も、すべて済ませて
いるから、後はこの世で何をしようが、やりたい放題。おかげで教会は大混乱です。
 そこでパウロは、コリント教会を神の教会に立ち帰らせるために、終わりの日が
来る時の神様の神秘、神様の救いの計画を彼らに告げています。パウロは第三の天
にまで引き上げられたことを証言しています(2コリント12:2)。そこで人の言葉では
言い表せない素晴らしい神様の神秘を見せられたのでしょう。すべてを語ることは
出来ませんが、まず彼が告げたのは「私達は皆、眠りにつくわけではありません」。
終わりの日はいつか。神様の他、誰も知りません。明日、来るかも知れません。
すると生きたまま、終わりの日を迎える人たちも当然いるわけです。特にパウロは
復活のキリストを目撃しているので「自分が生きている間に終わりの日が来る」と
言う期待が強かったようです。でも見落としてならない点は「生きて終わりの日
を迎える人たちも、皆、今とは異なる状態に変えられる」と言うことです。
ここで対象となっているのは、生きて終わりの日を迎える信仰者たちのことです。
生きて終わりの日を迎えた信仰者たちは、今の生身の体とは異なる体、永遠の命の
受け皿となる復活の体に、たちまち変えられます。
そして最後のラッパが鳴って、終わりの日の到来を、世界中に告げ知らせます。
すると一瞬のうちに「信仰を持って死んだ者たちは復活して、永遠に朽ちない
者とされ、私達は変えられます」。
時の経過と共に朽ち果ててしまうべきものが、永遠に朽ちることのないものを、
神様に着せていただきます。死んでチリに帰るべきものが、永遠に死なないものを、
神様に必ず着せていただきます。既に天に召され、裸の種の状態で神様の御手
に守られてきた信仰者たちに、ついにキリストと同じ永遠の命の体、復活の
体、神の子の栄光の体を着せていただく時が、ラッパの響きと共に始まるの
です。この時を、代々の信仰者たちは、どんなに待ちこがれてきたことでしょう。
確かにこの世の命には限りがあり、私達の行く先には死が待ち構えています。
でもそれがどうした!それがなんだ!この世のすべてを滅びと空しさの中に埋没
させてしまう死が、触れることも、近づくことも出来ない永遠の命の体、死に勝利
した復活の体を、神様は信仰者のために用意してくださっているのです。
この新しい体を、終わりの日に生きていた者も、既に死んだ者も、信仰者たちは
神様から着せていただけるのです。それぞれの固有性にあわせて、裸の種粒だった
一人一人にピッタリのサイズで、キリストと同じ永遠の命の体、復活の体、神の子
の栄光の体を、着せていただきます。そして信仰者たちは一人残らず永遠に朽ち
ない者として変えられます。この確かな「終わりの日の神様の神秘、神様の真実」
をパウロはここで告げているのです。だから確信を持ってパウロは、終わりの日に
私達信仰者の姿が変えられる時、次の御言が実現すると言っています。
「死は勝利に飲み込まれた。死よ、お前の勝利はどこにあるのか。死よ、お前の
トゲはどこにあるのか」(54-55節)。
最初の人アダムが神様に背を向けて、神様を離れてから、人類の歴史は罪と死に
おかされて来ました。誰も罪と死に勝てる者は歴史の中で出てこなかった。ダビデ
さえ、他人の妻を寝取って、姦淫の大罪を犯した。56節で「死のトゲは罪である」
と書いてあるように、罪と言うトゲに触れた途端、死が私達の体内に広がって行き
ます。すべての人に罪のトゲが刺さっています。だから誰も死からは逃れられない。
でもただ1人だけ、人類の歴史に生まれながら、罪のトゲに一度も触れることが
なかったお方がいます。神様の御子イエス・キリストです。それなのに、キリストは
罪のトゲが刺さっているすべての人の身代わりになって、十字架で死んでください
ました。そのキリストを神様は、死の中から引き上げて、復活させました。
そして復活したイエス様が着ていたのは、私達と同じ朽ちる体ではなく、「永遠に
朽ちることの無い体、永遠の命で満たされた体、死よりも強い復活の体、栄光の神
の子の体」です。終わりの日に、信仰者たちが着せていただく、あの復活の体です。
罪のトゲも、死の闇も、主イエス・キリストがすべて飲み込んで、罪と死に勝利
されました。罪と死をすべて飲み込んで、勝利し、復活した主イエス・キリストが、
今、私達と共にいてくださいます。
キリストは死を踏みつけながら「死は、勝利に飲み込まれた」と、私達のために
宣言します。また「死よ、お前の勝利はどこにある」と、罪と死に連戦連敗
だった人類の歴史の中にキリストは立ちながら、最初の勝鬨の声をあげてく
ださるのです。
そしてキリストの罪と死への勝鬨は、キリストお1人だけのものではありません。
私達は罪と死に対して何も出来なかったけれど、キリストの勝利の勝鬨の声は、
キリストに結ばれているすべての信仰者たちの勝鬨の声でもあります。すべ
ての信仰者が、キリストの後に続いて終わりの日に勝利して、復活するための勝鬨
です。だからパウロは「私達の主イエス・キリストによって、私達に勝利を賜る神に
感謝しよう」(57節)と言ったのです。
罪と死に対する大胆な救いのご計画と出来事はすべて神様から出ているからです。
簡単に神様を裏切る、厄介な私達なのにそれでも私達を見捨てずに愛して、
私達と永遠に生きることを願ってくださる神様の愛から、キリストの誕生、
キリストの十字架の死と復活など、救いのご計画のすべてが出ていることに、
私達はぶったまげます。そして神様から、これほどまで私達が愛されていることに深く感動し、心から神様に感謝をささげます。
  「あなたが御心に留めてくださるとは、人間は何者なのでしょう。
人の子は何者なのでしょう。あなたが顧みてくださるとは」(詩編8:5)
全能の神様の前に人間が最悪で不誠実なことは明白なのに、それでもキリストを
犠牲にしても、人間の救いを実行してくださるほど、神様の愛は不条理なほど深く、
永遠に変わりません。だから私達に信仰を与え、復活したキリストと1つに結んで
神様の家族として受け入れ、私達を永遠に神様と共に生かしてくださるのです。
先月、コヘレトの言葉を祈祷会で読み終えました。コヘレトは死と言う終着点を
破れない人生を「空しい」と何度もくり返します。どんな財産や権力、名声を手に
しても、死が訪れたら、すべてが失われて、人はチリに帰るだけ。それが人生。
でも私達は復活のキリストを信じ、キリストの勝利の勝鬨を信じています。
だから私達は「死で終わる人生は空しい」と嘆くために生きるのではない。 
私達のこの朽ちる体が、終わりの日にキリストと同じように、復活の体
永遠の命の体に変えられるために、私達は生きているのです。私達は変えら
れるから、死人の中から復活された初穂のキリストを信じ、キリストの後に
続き、ますますキリストと固く結ばれながら、この世の日々を、キリストに
従って生きていきます。
 信仰があっても死は現実問題です。でも死の空しさを恐れ嘆く必要はありません。
キリストが私達に分け与えてくださる復活の力、永遠の命と体の希望の前に、死の
空しさは全く歯が立ちません。たとえ私達の心臓の鼓動が止まっても、なお私達の
中で、キリストの永遠の命の鼓動が力強く脈を打っています。キリストによって
死の只中にあっても、命の希望を持つ者に、私達は変えられるのです。
 キリストと結ばれ、終わりの日にキリストと同じ勝利の姿に変えられて、永遠に
神様の下で生きるため、私達は生まれてきました。またキリストに結ばれて変えら
れる喜びと希望を、多くの人々に伝えるために、私達は生まれてきました。それは
キリストに従って生きる愛と命の業であり、どんな労苦があったとしても、ムダに
なりません。明日、何が起こるか分からない。でも罪と死に向かって勝鬨をあげた
キリストを信じているから、私達は何も恐れず、神様から与えられた1日1日を、
希望を持って生きることが出来ます。

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