日本基督教団御殿場教会  United Church of Christ in Japan Gotenba church

神への感謝

説教

タイトル :「神への感謝」 
聖書   : コロサイ1:1-8
年月日  : 2016-9-4
 
 第1第2コリント書を読み終えて、新しくコロサイ書の御言に聴いてまいります。
コロサイは今のトルコにある町で、コロサイでキリストによる救い語っていたのは、
7節のエパフラスだと言われています。エパフラスが語った福音を聴いて、信じ、
受け入れた信仰者の群れが、コロサイ教会です。
1節にパウロとテモテの名がありますが、パウロは直接コロサイ教会の人たちと
出合っていません。伝道仲間のエパフラスからコロサイ教会の様子を聞いて、この
手紙を書くことになりました。なぜ手紙を書いたか。本日の箇所ではまだ明らかに
なっていませんが、コロサイ教会に異端的な信仰が入り込んで、教会が危うくなり
かけていたからです。いつの時代にも完璧な教会はないし、キリスト以外に完璧な
信仰者もいません。ですから教会も信仰者も、絶えず御言に謙遜に聴いて、御言に
よって信仰を吟味していくことが、どうしても欠かせません。
 さて、この手紙の差出人は「神の御心によってキリスト・イエスの使徒とされた
パウロと兄弟テモテ」です。他の手紙もそうですが、「パウロが使徒とされたのは、
自分の意志や人間の思いではなく、神様の御心なのだ」と、ここでも言っています。
「御心」と言う言葉の元々の意味は「意志」です。つまり神様の意志によって、
パウロはキリストの使徒、キリストから遣わされて働く僕とされたという、
神様の権威が強調されています。ゆえにパウロは、いつも神様の御心に従順に仕え
ます。それが「パウロがキリストの使徒である」確かな証しとなるからです。
パウロと一緒に伝道していたテモテは、「兄弟」と言われています。「キリストに
結ばれた兄弟」。否、キリストの体の中に,パウロもテモテも一緒に入れられて
キリストと一つに結ばれた兄弟とされています。
 一方、手紙の受取人は、「コロサイにいる聖なる者たち」であり、彼らもテモテと
同じく「キリストの体の中で、1つに結ばれている忠実な兄弟たち」です。
キリストを信じて、キリストの体の中で1つに結ばれた信仰の絆は、時や
場所を越えて、多くの信仰者を、天に同じ父をもつ神様の家族、キリストの
兄弟とします。
従って、私達も天におられる神様を「父」と呼ぶことが赦されている神様の家族、
キリストの兄弟姉妹として、パウロやテモテ、コロサイ教会の人たちと信仰の絆に
よって、キリストの体の中で1つに結び合わされています。時を越えて、世界中の
信仰者が、キリストの体で、パウロやテモテと一緒に今も生かされています。また 
この手紙は、コロサイ教会だけでなく、近隣の教会の礼拝でも読まれたはずです。
それらの教会にもこの手紙は「信仰によって、キリストの体の中で、共にキリスト
の兄弟にされている一体感」を告げる役目を果たしています。
 挨拶の最後は、手紙を受け取った教会に、父なる神様の恵みと平和があるよう、
祝福しています。すべての真実な恵みと平和の源は、神様にあるからです。
裏を返せば、人目に良く見える恵みや平和でも、そこに神様がおられないなら、
本物ではない。人の欲得で歪んでいるニセモノです。でも肝心なのは家庭や、職場、
政治、そして教会において「私達が本気で神様の恵みと平和を求め、望んでいるか」
です。神様より、人の欲を優先する世の中にいて、いつでも私達は「神様中心か、
自分中心か」、このことが試されています。
 3節以下の小見出しが「神への感謝」となっているように、3節の原文に出てくる
最初の言葉は「感謝しています」です。しかも「私達の主イエス・キリストの父
なる神様に感謝しています」と言う言葉です。そして3~8節は一つの文章です。
つまり「私達の主イエス・キリストの父なる神様に感謝しています」は3~8節全体に
かかっていて、3~8節全体が、神様への感謝の内容なのです。
 コロサイ教会で伝道していたエパフラスからの知らせを聞いて、神様への感謝に
あふれたパウロは、コロサイ教会の人たちのために、熱い祈りを献げています。
コロサイ教会についてエパフラスからパウロが聞いて、神様に感謝していた内容
の1つは、彼らがキリストによる救いの信仰を保ちつつ、すべての聖なる者たち・
信仰者に対して、互いに愛をいだいて生活していたということです。
 教会に来るきっかけは人様々ですが、多くの人は「まず自分が救われたい、幸せに
なりたい」と願って、教会に来ます。でも信仰が成長していくと共に、自分だけの
救いや幸せを願うのではなく、他者が救われ、幸せになることを願い、そのために
働くようになります。初めは「私が願う神様」だったのに、いつの間にか「神様が
願う私」へと、変えられて行きます。信仰には、互いに愛し合うことへと、人々を
向かわせる力があります。信仰によって「互いに愛し合う生活」が実現して来たら、
パウロだけでなく、私達だって大喜びして、神様に感謝をささげるでしょう。
 コロサイ教会の中に生まれてきた信仰と愛。それは、天において既に神様が約束
してくださっている救いの希望に基づいているので、この世で何が起ころうとも、
決して揺るぎません。この揺るがぬ救いの希望を、コロサイの人々はエパフロスが
語った「福音」という「真理の言葉」を通して、聞くことが出来ました。すなわち
「キリストが十字架で死ぬことと引き換えに、すべての人の罪が赦されていること。
そして十字架で死んで、復活したキリストを信じるすべての人が、御国の相続人、
神様の子供とされる」良き知らせ・福音を、エパフラスから聞くことが出来ました。
でも良き知らせ・福音を聞くのは、人にとって当たり前のことではない。神様の
助け、聖霊の導き無しでは出来ません。だから神様の助け、聖霊の導きによって、
コロサイの人々が福音を聞けたことを、パウロは神様に感謝しているのです。
 パウロがコリント書で「いつまでも残る」と語っていた「信仰」「希望」「愛」が
(1コリント13:13)、4~5節にそろって出てきます。コロサイ教会の中に信仰、希望、
愛が、そろって表れているのを聞いて、パウロはますます神様に感謝しています。
 またコロサイ教会が受け取った「福音・神様の救いの恵み」は世界各地に広がり、
良き実を結んでいました。福音信仰が結ぶ良き実は「愛、喜び、平和、寛容、親切、
善意、誠実、柔和、節制」(ガラテヤ5:22-23)などです。同じようにコロサイ教会が
「福音・神様の救いの恵み」を聞いて信じた時から、コロサイ教会もまた良き実を
結びながら成長を続けて、パウロに大きな喜びと、神様への感謝をもたらしました。 
コロサイ教会に、豊かな良き実のりと成長を与えた福音を、パウロの伝道仲間・
エパフラスから、コロサイの人たちが聴いて学べたことも、実に幸いなことであり、
このこともパウロは神様に感謝しています。なぜなら当時も今も、伝道と言っても
「玉石混合」だからです。本来あってはならないことですが実際「当りハズレ」が
あります。パウロの時代から正しい福音信仰ではなく、人の思いに歪んだ信仰が次々
と教会に持ち込まれていました。その中でキリストに仕える信仰者らが守り抜いた
正しい福音信仰を、今日まで教会は受け継いで来ました。コロサイ教会が、異端的
信仰を持つ者からではなく、「キリストに忠実に仕えるエパフラスから、正しい
福音信仰を聴いて、信じることが出来た幸いの尊さ」を思えば思うほど、神様
への感謝が、パウロの全身にあふれて出てきます。
 4節でも「コロサイ教会が互いに愛し合っている」と告げていましたが、8節では
コロサイ教会が「損得勘定が入った」人の思いから出る愛ではなく、霊に基づいた
愛(無条件の神様の愛、相手の最善を願い、惜しみなく与える神様の愛)を行っている
ことを、エパフラスから知らされて、パウロはここでも神様に感謝しています。
 コロサイ教会を生み出すために福音を語り、苦労してきたのは、エパフラスです。
だからまずエパフラスに「ご苦労様」と感謝すべきだと私達は思います。けれども
パウロの感謝は、すべて神様に向けられています。なぜなのか。
エパフラスがコロサイで伝道できたことも、コロサイ教会に良き信仰の実が実り、
成長していることも、すべて神様のご計画であり、神様がエパフラスを通して
働いてくださったことだからです。私達は、人からの感謝を期待します。そして
期待通りの感謝がないと、「あんなにしてあげたのに」と憤慨します。でも私達が
愛を持って人のために働けたのは、自分の手柄ではなく、神様が私達の中で
働いてくださったからです。だから神様に感謝したい。また人に助けられたら、
まず神様に感謝する。神様が人を送って、私を助けてくださったことに感謝する。
そして実際に働いてくれたその人に感謝する。「感謝」とは、ただのお礼ではない。
「感謝」には「感謝の祈り、聖餐」と言う「神様に関わる意味」が含まれています。
感謝の出来事には、神様が関わっているのです。
 「目を上げて、私は山々を仰ぐ。私の助けはどこから来るのか。
私の助けは来る。天地を造られた主のもとから」(詩編121:1-2)
すべての助けは神様から来ます。人を経ていたとしても、神様から来ます。
助けがなく苦難続きの時もある。でも何が本当の助けなのかは、神様だけが知って
います。だから神様が愛だと信じ抜く人は、最後に必ず神様に感謝できます。
「主が与え、主が取られたのだ。主の御名は、ほむべきかな」
(ヨブ記1:20)

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