日本基督教団御殿場教会  United Church of Christ in Japan Gotenba church

愛は決して滅びない

説教

タイトル : 「愛は決して滅びない
聖書   : 1コリント13:8-13
年月日  : 2012-12-9   
特記事項 : アドヴェント伝道礼拝 
 今月の第1日曜日から、教会の暦では「アドヴェント・待降節」に入りました。
アドヴェントは、神様の御子イエス様のお誕生を待ち望む季節のことですが、でも
イエス様は既に2000年前に誕生してくださいました。だから「イエス様の誕生を
待つというのはおかしいのでは」と思われる方もあるでしょう。
アドヴェントには2つの意味があります。イエス様のお誕生を祝うクリスマスを
待ち望むということと、もう一つは「十字架の死から復活し、天に昇ったイエス様が
私達の目に見える姿で、再び天から、この世に降って来られる日を待ち望む」という
意味です。イエス様が再び来られる時(再臨)、神様の救いが完成して、新しい世界が
現れます。このことを待ち望むのもアドヴェントなのです。このことを心の片隅に
置いて、話を聞いていてださい。
 さてこの13章では神様の愛について、語られています。神様の愛は、私達人間の
愛とは全く違います。それは4~7節を見れば一目瞭然です。ここに書いてあること
の正反対の生き方をしているのが私達人間です。例外はいません。でもたった一人
だけ、4~7節にある神様の愛を、忠実に生き抜いた方がおられます。イエス様です。
イエス様を見れば、神様の愛が分かります。神様の愛がどういうものか分かります。
 今朝の聖書箇所は8節からです。「愛は決して滅びない」と言っています。以前の
口語訳聖書によりますと、「愛はいつまでも絶えることがない」と書かれています。
神様の愛は、滅びることがなく、どこまでも永遠に続く」ということです。
一昨日は東日本にまた地震が起き、津波警報も出ました。3.11の傷も癒えてない
この時期、昨年のあの酷い惨状を思い出しました。何もかも飲み込んで、破壊した
津波の恐怖。重大な被害を吐き散らして、未だに処理が終らない原発事故。安全・
便利、技術万能を鵜呑みにして築いたバベルの塔は、あっけなく崩れて行きました。
あまりにも多くの命、かけがえのない大切なものを失いました。次の世代に手渡す
べき大地や水や空気を失いました。取り返すことの出来ない、大きな過ちを犯して
いたことに、今更ながら気がつきました。そして深い後悔、失望感に襲われます。
そういう状況下にある私達に、聖書はキッパリと宣言します。「愛は決して滅びない」。
「滅びない」。これは「倒れない、崩れ落ちない、無効にならない、おしまいに
ならない」と言う意味の言葉です。
大地震に揺さぶられ、大津波に飲み込まれようと、また人の力では立ち直れない
状況に襲われても、しかしそういう中にあっても、神様の愛は決して倒れないし、
崩れないし、おしまいにはなりません。たとえ最悪の死によっても、神様の愛
決して破壊されないし、消滅しないのです。
 この世のものは、どんなにすばらしいものでも、いつか失われていきます。でも
神様の愛はどんなことがあっても、決して揺らがず、失われず、永遠に続きます。
この神様の愛で、私達はいつも愛されているし、いつも支えられています。
 「預言はすたれ、異言は止み、知識はすたれよう。私達の知識は一部分、預言も
一部分だから」。
 神様の言葉を預かり、伝える者を預言者と言います。その意味で、神様の言葉を
預かって説教する牧師は預言者です。しかし牧師の説教も、2000年前コリント教会
で流行していた「異言」と呼ばれる他人には理解できない言葉も、また人の知識も、
完全ではありません。すべてが未完成であり、ほんの一部分に過ぎません。牧師が
一生懸命準備して説教しても、それでも完全な説教ではない。神様の言葉を完璧に
一人一人の心に届けることは出来ないし、説教は忘れられます。イエス様の中には
神様が完全に映し出されています。そのイエス様をそのまま伝えたいのに、説教は
イエス様を完全に伝えることが出来ない。いつもどこか足りない。悔しいですが・・・。
また真の知識を求めて学べば学ぶほど、自分が何も知らなかったことを思い知ら
されます。神様の愛、神様の救いのご計画についても、私達は、知り尽くすことが
出来ません。この世において私達が持っているもの、知っていることは皆、不完全
であり、部分的であり、永遠に続くものではありません。
 でもイエス様が、天から再びこの地上に来られる時、すべてのことが完成します。 
神様の愛、救いのご計画、神様の愛と正義の支配が、誰の目にも明らかになって、
完成します。イエス様が再び来られて、すべてが完成し、完全なものが現われた時、
それまでの不完全なもの、部分的なものは、不要になります。そのことを例えて、
「成人した今、幼子のことを捨てた」と聖書は言っています。
勿論、まだイエス様は来られてないので、私達は成人していないで、幼子のまま
ですが、イエス様が来られた時、顔と顔を合わせてイエス様を見ることになります。
コリントは鏡作りが盛んでしたが、今の鏡のように毛穴までバッチリ見える鏡では
なく、当時の鏡はボンヤリとしか見えません。神様の愛もイエス様のことも、今、
私達が見ているのは、ボンヤリとしか映らないコリントの鏡で見ているようなもの
です。けれども今は、神様の愛も、イエス様のことも、ボンヤリとしか見えなくて、
一部分しか知らなくても、構わないのです。
「その時には、はっきり知られているように、はっきり知るようになる」。ここには
とても大切なことが、書かれています。私達は神様のことも、イエス様のことも、
今は部分的なことしか知らないし、分かっていません。それどころか大きな困難に
直面すると、私達は神様も、イエス様も分からなくなります。今まで分かっていた
ことさえ、全く分からなくなり、見えなくなり、信じられなくなります。大津波に
飲み込まれていく残酷さを目の当たりにして、私達は一寸先も見えない暗黒に落ち
込みます。そして神様を、イエス様を見失って絶望し、嘆き苦しみ、のた打ち回り
ます。「神様はいないんじゃないか?」「イエス様はどこにいるの?」。 
しかし私達がどんなに深い暗闇に落ち込んで、絶望し、お先真っ暗になろうと、
神様の目は、一瞬たりとも私達を見失うことはありません。暗闇の中で、たとえ
私達が神様を見失っても、しかし神様は私達を見ています。深い暗闇の中でも、
神様は私達から決して目を離しません。
私達の表も裏も、神様はすべてを見つめておられ、私達のすべてをご存知です。
それも悪意の目で、私達を見ているのではありません。
イエス様の十字架のとりなしがあるから、神様は私達のすべてを、愛と赦しの
中で見ておられます。神様は私達のすべてを、愛と赦しの中で見てくださり、また
私達のすべてを知っていて受け入れてくださいます。だから何の言い訳もしなくて
いいのです。神様は私達のすべてを、愛の中で知っていてくださいます。
「日々どんな労苦をし、どんな十字架を背負っているのか」、私達の生涯は神様から
隅から隅まで知られています。しかも神様の愛の眼差しの中で、私達のすべてが
知られています。このことに気づき、このことを信じる時、天から私達に「生きる
希望」がふって来ます。従ってこの世で何が起きようと13節はいいます。「信仰と
希望と愛、この三つはいつまでも残る。その中で最も大いなるものは、愛である」。
信仰と希望と愛。この三つは私達が生きるために欠かせません。でも愛のない信仰、
愛のない希望では、役に立ちません。だから愛こそが、最も大いなるものであり、
神様の愛は決して滅びることがありません。
神様の愛の眼差しは、漆黒の暗闇の中でも滅びないし、無くなりません。神様の
愛の眼差しは、常に私達に向けて真っすぐ注がれています。暗闇の中でも、神様は
私達を見つけて、1人1人を見分けてくださいます。そして1人1人に必要な助け
を備えてくださっています。「イエス様」を、私達に与えてくださっています。
そして私達は気づくでしょう。「イエス様は常に私と共におられた」と言うこと。
目に見える姿でイエス様とお会いする日はまだ来ていませんが、礼拝の度に神様は
私達の命を最高に生かすために「最も大いなるもの、決して滅びない神様の完全な
愛・イエス様」を、私達の中に与えて宿らせてくださいます。「ちょうど聖霊の力で、
マリアのお腹にイエス様が宿ったように」です。それゆえイエス様は、片時も私達
から離れません。「神様の愛なんて全然見えないよ」と言ったところで、神様の愛は、
そしてイエス様は、片時も私達を離れていません。
 このように私達は神様から、すべてを知られ、尚かつ完全に愛されています。
でもイエス様が再び地上に来られて、すべてが完成する日まで、私達は神様に愛さ
れていることに信頼し、希望を持って、神様の愛の中で生きていく途上にいます。
私達は、イエス様と顔と顔を合わせてお会いすることを信じ、待ち望んで、この
世を生きる旅人です。だから私達の旅路を最後まで守り、支えるために、私達には
いつでも神様の愛が注がれています。旅路の途中で地震や津波、病や死、何が襲い
かかっても、私達の中に宿る神様の愛・イエス様は、倒れないし、破壊されません。
だから私達は、たとえ死に直面しても、倒されず、破壊されません。すべてが完成
する日まで、決して滅びず、倒れない神様の愛が、私達の頼もしい同伴者です。

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